性犯罪前科(前歴)をチェックして、該当者を一定の職種に就くことから制限(排除)する「日本版DBS」に対する国会審議が本格化している。その中で明らかになってきたことは、性犯罪前科チェックの、(1) 対象となる性犯罪の種類を拡張すべきであり、(2) 照会するその期間も延長すべきであり、(3) 職種も拡大すべきであるという意見が非常に強いということである。 対象となる性犯罪の種類の拡張 何に性的興奮を覚えるのか(性癖)は、人によって実にさまざまである。議論の中では、下着泥棒(窃盗罪)や精液を人にかけるような行為(器物損壊罪)なども対象に含めるべきだという意見が強かった。 しかし、いくら性的動機があっても、それらは行為の客観的評価としては他人の財産を侵害する財産犯である。サディストも、他人に暴行(極端な場合は殺人行為)を行なうことで性的興奮を覚える。しかし、これは一般的な意味において「性犯罪」では