青山 春香 いつも不思議に思うことがあります。難しい言葉を操る学者たちは、言葉の力だけで自らの行動の善し悪しをコントロールできる人々だけがこの世の住人なのだと、信じ込んでいるんでしょうか? 私は自分が子育てをするようになってから、公衆トイレで行われる女たちのシスターフッドに気が付くようになりました。 子どもが「赤ちゃん」と呼ばれるうちは、赤ちゃんをトイレの個室に連れて入ります。赤ちゃんは、親から離れたら泣き出しますから仕方ありません。 やがて子どもが歩き出し言葉を発するようになると、例え母親でも我が子をトイレの個室へ迎え入れるのには躊躇いを覚えます。自分の排泄を見られたい人なんて誰もいないからです。しかし連れて入ります。すべては我が子の安全のためです。 とはいえ、年配のご婦人には慎み深い方も多く、お孫さんをドアの外に待たせる方もいます。そんな時は、偶然にもトイレをご一緒することになった私た