独フォルクスワーゲン(VW)のディーゼル違法ソフト問題の全貌が徐々に明らかになるにつれ、筆者はその類例を見ない悪質さ、そしてその悪に手を染めたのが、ほかならぬVWであることに大きな衝撃を受けている。当コラムの「号外」を書いた2週間前には、正直に言って、この事件がこれほどの悪質なものだとは思わなかった。それだけに、2週間前に「腑に落ちない」と書いた気持ちはますます強くなっている。なぜVWは、これほどの悪に手を染める必要があったのかと。 技術的に競合他社に遅れた企業が、劣勢を挽回するために不正に手を染めるというのなら分かるが、VWは乗用車にディーゼルエンジンを搭載することではパイオニア的な企業の1社である。初代「ゴルフ」に1.5Lという当時のディーゼルエンジンとしてはかなり小排気量のエンジンを搭載した1976年発売の「ゴルフ D」は、遅い、うるさいという当時のディーゼルエンジンに対するイメージ
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