「国難」と報道される少子化問題だが?「あったのに知られていない事実」というものがある。正確には「知らされていない事実」というべきか。 テレビや新聞などのメディアは、こぞって「少子化」や「人口減少」に対する危機を訴えている。たとえば、以下は、今年の1月12日付の産経新聞のコラムからの引用である。 「政府与党は、突破すべき国難に日本の少子化を掲げたことを今一度思い出してもらいたい。(中略)少子化による人口減少という現実に正面から向き合い、官民を挙げて対策を講じていかねばならないはずだ」 特に、報道では、少子化や人口減少に対して、「未曾有の危機」や「国難」などという言葉とともに、まるで打開可能な課題であるかのように語られることが多い。「がんばればなんとかなる」「努力すれば克服できる」というものではないにもかかわらず、である。 「日本の少子化が不可避である」理由については、今までも当連載で何度か書
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