マイナンバーが別人とひもづけられた問題で、障害者に交付する手帳でのミスが二つの県で相次ぎ見つかった。いずれも職員1人が多数のデータを手作業でひもづけていた。現在、同様のミスがないか全国で調査が進むが、国のマニュアルも示されていなかった中、様々なヒューマンエラーが想定され、誤登録が膨らむとの見方も出ている。 「今後、そうした事案が出てくる可能性は否定できない」 加藤勝信厚生労働相は14日の閣議後会見で、ひもづけの誤りがさらに増えるかを問われ、こう答えた。厚労省幹部も「これから他でも出てくるだろう」とみる。 障害者手帳のひもづけミスは、静岡県が6月20日に最初に公表した。身体障害者の手帳のうち少なくとも62件で他人の情報が誤登録されていた。作業は主に県職員1人が担当。住民基本台帳のシステムを使って、カナ氏名と生年月日だけを確認してマイナンバーをひもづけた結果、同姓同名の別人が登録されてしまった