アゴラはもともと論争の場としてつくったのですが、あまり論争が起こらない。原発についても反対派からの投稿が少ないので、田二谷さんの記事を掲載しました。ここには「脱原発」をいう人々の思い込みがよく出ているからです。 わが国は、まず固定価格買取制度の導入から始めなければ何も進まないだろうが、その一方で既存の巨大電力事業者の重く錆びついた軛を徐々に解いていかなければ、エネルギーの大転換は早晩行き詰るのではないか。 彼の議論は「まず固定価格買取制度(FIT)の導入から始めなければ何も進まない」という話が大前提になっているが、それと「送電網の再構築などの電力の自由化」との論理的な関係はどうなっているのか。少なくとも今、国会に出ている再生可能エネルギー法案は、FITによるコスト増を「原価+適正利潤」で電気代に転嫁するしくみになっており、電力自由化と両立しない。 「再生可能エネルギーへの大転換が超広域での