これでも温泉? 鎌倉時代から存在が知られ、さまざまな文学作品の舞台にもなった宝塚温泉(兵庫県宝塚市)にある「宝塚ワシントンホテル」が、源泉からわき出た温泉水を水道水で100倍以上に薄めた大浴場を、パンフレットなどで「天然温泉」と紹介していたことが30日、分かった。 温泉の加水率に法律上の決まりはなく、誇大広告などを取り締まる公正取引委員会も「『天然温泉100%』と表示しているわけではないので…」と静観の構えだが、専門家からは「温泉とは到底呼べない」と批判の声も上がっている。 同ホテルは「指摘を真摯に受け止めます」と陳謝。温泉水を増量するなど改善に乗り出した。 宝塚温泉の唯一の源泉「武庫山源泉」は市が管理しており、ホテルや旅館、温泉利用施設には、源泉から延ばした給湯管を通じて温泉水を供給している。 しかし同ホテルによると、平成15年3月ごろ、給湯管が故障。以来、昨年3月末で閉鎖されたセルフス