■著作権って防衛的に運用されるべきじゃない? 著作権は、そういう「まぁ、常識的な範囲内で使う分には……わかるよね?」という法文化されない暗黙のマナーとルールを前提として機能している。そういう社会で「いや、それはもう勘弁ならない」という事案が出てきたときに、切り札として出される印籠であり、錦の御旗が著作権なのだ。だから、闇雲に振りかざすようなものではなく、「目に余るもの」(たとえばスキャンレーションや作品そのもののP2Pなどでの流出)を排除するための防衛的権利として運用され続けて欲しいというのが、僕の考えだ。 これは、権利者側というよりも、ユーザー側がよく覚えておいて欲しいと思っている。というのは、少なくとも僕がこれまでにお会いした、いっしょに仕事をした出版社、作家といった人たちは、おおむねみんなそういうふうに著作権をとらえているからだ(まぁ、もちろん例外はあると思うけど、傾向として)。つま