日々を過ごすなかで、楽しさは不可欠だと思うようになった。 楽しさは単なるエンタメや娯楽に留まらず、様々な活動につけるある種の胡椒や醤油みたいなもので、いろいろなものに合う。活動によっては楽しさというか「ツラくはない」ぐらいになる。ゲーミフィケーションはその1つに過ぎなくて、楽しさを開拓する営みは、もっと幅広くて奥深い。 すべての楽しさを捨ててまで他を最大化するルートはある。それはgrinding、すなわち過酷なルートであるので、一般にGルートと言われる。Gルートの主張は、「誰もが完全な幸福を手に入れたN+1世代目」をできるだけ早く実現するために、それまでの世代を犠牲にするべきだというものだ。確かに楽しさが消えるほどに突き詰めれば、単純な指標が改善することもある。目的のためには楽しいことばかりやってはいられないのも真だろう。それでもGルートの主張は合理的ではない。時間軸を千年単位で眺めて、仮