月百姿明治錦絵 月岡芳年 幕末・明治に活躍した浮世絵師、月岡芳年(1839-92)が月をテーマとして描いた100点の錦絵です。日本や中国の逸話、歴史上の出来事、神話をもとに、有名な武士や女性、鳥や動物、妖怪や幽霊など、さまざまな題材にまつわる月の様相が描かれています。
ホセ・デ・リベーラ『聖アンデレの受難』(1628年) テネブリズム(Tenebrism)は、光と闇の強烈なコントラストを用いた絵画のスタイル。語源はイタリア語のテネブローソ tenebroso (闇) で、dramatic illumination (劇的照明)とも呼ばれる。明暗法のより高まった様式で、暗闇から人物が浮かび上がったような画面を作る。この言葉はここ10年ほど美術史家はほとんど用いておらず、明確な定義も不足している。用いられるとしたら、スペインの、とくに17世紀の画家たちにで、他と区別するため、語頭を大文字で書く。 テネブリズムと明暗法の違いを、最も良く説明しているのは、ドイツの美術史家ルドルフ・ウィットカウアー(1901年 - 1971年)の次の文であろう。 カラバッジオの光は孤立している。それは空間も空気も作らない。その絵の中の闇は否定的な何かでしかない。つまり闇とは、光が
「十万坪」は現在の江東区千田および千石周辺に当たる。享保8年(1723)から行われた干潟の埋め立てにより10万坪に及ぶ新田が開発されたため、「十万坪」と呼ばれていた。高潮の被害が発生するなど居住には適さない土地で、一時幕府が鋳銭場(いせんば)を置いたりしたが、寛政8年(1796)には)には一橋(ひとつばし)徳川家の所有となった。江戸時代後期には、この付近は春の海辺での潮干狩りや初日の出、月見を楽しめる名所として人気を集めるようになり、海岸に面した洲崎弁天社(すさきべんてんしゃ)(現在の洲崎神社)にも多くの参拝者が訪れていた。天保年間に出版された広重の『東都名所』や『江都名所』などのシリーズでは、そのような潮干狩りや初日の出、洲崎弁天社の賑わいの様子が描かれている。 広重は『名所江戸百景』で再び同地を描くにあたり、それまで描いた題材から大きく趣向を変えて、海側からの鳥瞰(ちょうかん)という大
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