わずか17万円 新国立建設で強制退去の住民へ 都の冷たい対応新国立競技場建設のため立ち退きを強要された霞ヶ丘アパートの住人。都のヒドい対応に怒り 「東京五輪なんて楽しみでもなんでもありません。むしろ迷惑でしかない。私は絶対に観戦しません」 「霞ヶ丘アパート」の元住民・柴崎俊子さん(93)は、苦々しげにそう呟いた。 総工費1569億円をかけた東京オリンピックのメインスタジアム「新国立競技場」がついに完成した。12月15日には竣工式が開かれ、安倍晋三首相や小池百合子都知事らが出席。華々しくオープンを祝った。 だが、完成を喜ぶ政治家や五輪組織委員会のお歴々の陰に、新国立をまったく快く思っていない人々がいる。建設の〝犠牲〟となった都営団地「霞ヶ丘アパート」の元住民たちだ。 「’60年代に造成された霞ヶ丘アパートは、新国立の建設予定地に隣接していたため取り壊すこととなり、居住者は東京都から立ち退きを