巷では、ネット上やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でのプライバシー保護についての議論が盛んだ。 SNS会社の関係者と話をすると、彼らは一様に「ネット上のプライバシーという概念そのものがすでに古い」と語る。 誰もが自分に関することをすべて公開すれば、他人の生活にある「秘密性」やプライバシーそのものが消える。結果、誰もが持つ他人の生活の隠れた部分を知りたい、もしくは暴きたいという願望そのものが消える、という。 また、何もかも公開されれば、人は世間の目を気にするため、清廉潔白な人生を送ろうとし、長期的に見ればよりよい社会に貢献する、という。 もちろんこの意見は、クレジットカードの悪用や、不正に得た個人データの流用など、犯罪性のないプライバシー保護についてのみである。 にわかには賛同しかねる見解だが、SNS経営者及び関係者は、本気でそう信じている。それが次世代の人間関係だと考えてい
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