九州大学らの研究グループは、ひきこもり傾向に関連する血中バイオマーカーを発見したことを発表した。 同グループはこれまでの研究で、ひきこもり者の多くが精神疾患(特に回避性パーソナリティ障害)を併存していることを見出した。近年、多くの精神疾患でその生物学的基盤が明らかになりつつあり、ひきこもりに関しても生物学的影響が示唆されている。そこで今回、ひきこもりに関連する生物学的基盤を探索するために、ひきこもり者と非ひきこもり者の血中物質の比較および対人関係における行動特性との相関分析を行った。 その結果、男性のひきこもり者は健常者と比べて尿酸値が有意に低く、HDLコレステロール値が低い人ほどひきこもり回避傾向を有していた。逆に、尿酸およびHDLコレステロール値が高い人ほど、相手の信頼に基づく協調行動をとる傾向が見出された。 女性のひきこもり者でも、健常者と比べてHDLコレステロール値が有意に低かった
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