今回の事件についての民主党執行部の対応は、小沢一郎氏に劣らずお粗末といわざるをえません。捜査当局の把握している情報の全容を把握しないうちから、鳩山幹事長が「国策捜査」などと口走るのは軽率です。もちろん党首の秘書が逮捕されたことに黙っているわけには行かないでしょうが、捜査は事実無根ではないのだから、まず小沢氏を査問して事実関係をただすのが第一歩です。彼の(説得力のない)話を受け売りして検察批判をし、あとでそれと矛盾する証拠が出てきたら、偽メール事件のときのように執行部まで連帯責任を負わなければならない。 そもそも今回の捜査は国策捜査でしょうか。この言葉は佐藤優『国家の罠』で使われたものですが、彼の場合は事務次官の決裁まで受けた国際学会への出席が「背任」だという容疑には無理があり、鈴木宗男氏をスケープゴートにするため、でっち上げられた疑いが強い。しかし今回の事件では、問題の二つの政治団体から小