最終回 バブルはなぜ起きるのか?〜バブルの合理性 2008年3月31日 経済・ビジネス コメント: トラックバック (0) (これまでの 小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」は こちら) 前回は、「バブルの何がマズイのか」について解説した。バブルが生じても、それだけではマクロ経済には何の影響も与えない。ただ、国民の間での資産の分布のあり方を変えるだけである。しかし、バブルが何らかのメカニズムによって、国民にある種の「錯覚」を生じさせ、最適な消費や資本蓄積から逸脱させた場合、それはマクロ経済に大きな爪痕を残すことになる、そういうことだった。 このブログの最終回にあたる今回は、このような「災厄」であるバブルが、どうして起きるのか、そこに何らかの合理性はあるのか、それを考えてみることにしよう。 まず、資産価格がどう決まるべきか、ということについて、標準的な理論を紹介する。それは、「資産価格の裁定