東京・神楽坂にある創業1978年の中華料理店「龍朋(りゅうほう)」。その店内にあるメニューをすべて手書きしている書道家ならぬ「書楽家」がいると聞き、神楽坂在住ライターの冨田ユウリが取材。龍朋に30年以上通っているという安田有吾さんと、龍朋のマスターとの物語とは? 東京・神楽坂にある中華の名店、「龍朋(りゅうほう)」にて。 こちらは、いつもパワフルで元気をくれる柳下恭平さん。神楽坂の書店「かもめブックス」の店主で、ご近所さんです。 「やっぱり龍朋はおいしいね」 「ですね。昼からビールが飲みたくなってきました」 「ところで柳下さんの後ろの壁に貼ってあるメニューって手書きですよね」 「これ?そうだね」 「風の噂によると、『書楽家(しょがくか)』と名乗る方が書いているらしいよ」 「書道家じゃなくて、書楽家ですか。初めて聞きました。このメニューの文字がおいしそうで、いつも注文しすぎちゃうんですよね」