料理における「創造」とは。世界中の美食家が訪ねるペルーのレストランで2年間はたらいてわかったこと:文化人類学者・藤田周 世界各地の高級レストランに見られる「現代料理」。 レストランの位置する場所における、自然と文化の前衛的な解釈を試みる料理のことだという。 そんな現代料理を文化人類学の観点から研究するのが、東京外国語大学特任研究員で東京大学博士課程の藤田周さん。 藤田さんは、ペルーの世界的な現代料理レストラン「セントラル」(編注:2022年に世界のベストレストラン50で第2位、南米のベストレストラン50で第1位を獲得)などで約2年間、見習いとして働きながらフィールドワークを実施。料理人たちがどのように料理に取り組んでいるかを調査した。 一見すると洗練されたハイカルチャーのようにも映る現代料理だが、そのあり方を見つめることで、「家庭料理などの一般的な料理の見え方が変わる可能性も秘めている」と