日本とも距離が近い台湾。しかし、2020年とともに本格化した新型コロナウイルスの流行は、海をまたいでの移動を困難にしている。中には「はやく台湾に行きたい!」と熱望してる人も少なくないだろう。筆者もその1人だ。とはいえ、IT技術が普及した現在は、SNSで連絡を取り合ったり、各種配信メディアによって、日本にいながら最新の海外作品に触れたりすることも容易になっている。離れていても、近くに感じる。そんな時代が今なのだ。 感染の抑え込みにいち早く成功した台湾では文化芸術の分野でも、コロナ以降の展望を持って活動を始めている。昨年創設された「文化內容策進院(Taiwan Creative Content Agency)」(通称、文策院 / TAICCA)は、民間と共同しながら台湾発の文化コンテンツの海外発信に力を入れている。同院の代表である丁曉菁(ディン・シャオジン)董事長に、コロナ以降の台湾カルチャー