経営破綻した「てるみくらぶ」が粉飾決算を繰り返していた可能性が高まっている。決算書は観光庁や銀行など提出先によって目的別に複数、作成されていたという報道もある。これは事実なのか?このほど同社が提出した破産手続開始申立書から、てるみくらぶの経営状態をトラベルボイスのコラムニスト公認会計士・税理士の石割由紀人氏に一問一答形式で聞いてみた。 *写真は2017年3月27日に行われた同社の記者会見。 Q1、てるみくらぶは粉飾決算をしていたのでしょうか?その場合、法的な責任は?粉飾決算をしていたのは、ほぼ間違いないでしょう。破産申立書においても詳細は精査中であるとしつつも粉飾の疑いのある会計処理についての指摘がなされています。 直近2年の決算書をみると、未収収益の内訳に航空会社の名前が並び、その販売におけるキックバックの過大計上(売上過大計上)、前受金の過少計上、ソフトウェア資産の過大計上等といった粉