1人の女性の周囲で、不審死が相次ぐ。近年、そんな事件が相次いだ。逮捕された被告たちは、見るからに悪人だとか美人というわけではない。ごく普通に見える女性が、平然と人を殺し続けたのか。精神科医、犯罪心理学者、『後妻業』著者で直木賞作家の3人に話を聞いた。 男性の資産を狙う進化する手口 “平成の毒婦”と呼ばれる女が3人いる。結婚相談所や婚活サイトを舞台に複数の男性が所有する資産を狙った筧千佐子と木嶋佳苗。そして、いくつもの家族を巻き込んだ連続殺人事件の主犯とされる角田美代子である。 一昨年11月、京都府警に殺人容疑で逮捕された筧被告は、当時67歳である。彼女は20年間で何人もの老人と交際、結婚したが、そのうち7人が死亡しており、10億円を手にした。事件の発端は、当時夫だった筧勇夫さん(当時75歳)の遺体から青酸化合物が検出されたことで、現在は筧さん殺害を認めている。 木嶋被告は2009年に逮捕さ