アスキークラウド2014年3月号 特集連動インタビュー グーグルもフェイスブックもドロップボックスも、市場を席巻するクラウド企業はみな米国生まれのベンチャーだ。なぜ日本のベンチャーからは世界企業が現れないのか。新生銀行グループの新生企業投資と協同でベンチャーファンド「フェムトグロースキャピタル」を創設し、世界の投資トレンドに詳しい磯崎哲也氏は、原因に投資ビジネスの「生態系」の発展の遅れを挙げる。 ――米国と日本の投資文化は何が違うのか? 米国と日本のベンチャーの違いが、文化や人間の遺伝子レベルで全く異なっていることに起因していると思っている人がいるが、私は、両国に根本的な違いはなく、単にベンチャー投資の歴史が四半世紀ズレてるだけなんだと思う。米国では証券取引の自由化が1975年に始まり、すでに約40年の歴史があるが、日本では、証券の自由化は1999年7月の金融ビッグバンから始まって、まだた