科学者は、ヨーロッパコマドリを観察して、渡り鳥が地球の磁場を頼りにどのように方向を決めるかを探究している。 PHOTOGRAPH BY ANDREW PARKINSON / CORBIS 鳥の行動に関する実験の失敗から、微弱な広帯域電磁波の影響について驚くべき知見が得られた。 ドイツのオルデンブルク大学の感覚神経学教授ヘンリク・モウリトセン(Henrik Mouritsen)氏は2005年の春に、渡り鳥の脳の研究を開始した。渡り鳥が地球の磁場に基づいて方向を決めるとき、脳のどの部分を使っているかを調べるという野心的な研究だ。ところが研究を始めたとたんに、モウリトセン氏を驚かせる出来事が起こった。 鳥が本能的に持っているはずの渡りの行動が、めちゃくちゃになったのだ。渡り行動については十分な調査報告があり、モウリトセン氏もそれを前提として研究を設計していたにもかかわらずだ。 モウリトセン氏の研