2011年02月18日23:44 カテゴリ経済 財政危機のいつか来た道 菅内閣は「首相のクビと引き替えに予算を通してくれ」という話も出る政権末期だ。こんな内閣に財政再建ができるはずもないが、首相の首をすげかえても展望がないのは同じだ。こういうふうに果てしなく問題が先送りされる状況をみていると、1992年に不良債権の番組の取材をしていたころを思い出す。 当時、危ないといわれていた日住金が「当社は倒産状態」と書いた衝撃的な秘密報告書を出し、業界で流通していた。1兆円の債務超過という絶体絶命で、存続会社と清算会社をわけて清算する案をメインバンクが提案したが、大蔵省(寺村銀行局長)が握りつぶした。それが国会で表面化したのは4年後で、住専のメインだった長信銀がすべて消滅したのは10年後だった。 そのころ日本の銀行はすべて実質的に債務超過で、支払い能力(solvency)がないことは明らかだったが、取
![財政危機のいつか来た道 : 池田信夫 blog](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da78a05937633f7a2b4b2219826151c370cd607b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fparts.blog.livedoor.jp%2Fimg%2Fusr%2Fcmn%2Fogp_image%2Flivedoor.png)