ポストモダンとは何なのか説明するのに、バブル崩壊はわかりやすい例だ。 バブルが崩壊するまで、日本の経済は永遠に発展し続けるものだと、大半の日本人が信じていた。学歴社会も終身雇用も資本主義も、絶対だった。 それがバブル経済が弾けて、大企業が倒産すると、経済の発展に浮かれきっていた日本人は嫌でも気付かされた。どのような大企業でも、永遠に続くとは限らない、と。 絶対の価値など存在しないと言う、良く考えてみれば当たり前の、でも残酷な事実を、バブル経済の崩壊は動かぬ証拠として日本人の前に叩きつけた。 以上のように、景気や雇用などが永遠に続くはずだと言う、バブル以前にみんなで信じていた価値観。この「みんな」が共通して持っている価値観を、「大きな物語」と言う。 「ポストモダン」とはこの「大きな物語」は終焉して、もうみんなが同じ「大きな物語」を持つことは二度とない、とする考え方だ。そして歴史など