「まったく訓練を受けなくても超長距離射撃が可能になる」2011年、ある狙撃システムがネットを騒がせた。アメリカ・テキサス州のTrackingPoint社が公開した同名のシステムは、射撃において最も重要なトリガーコントロールを電子式照準器が補助するものだった。 人間は標的を選び、銃口を向けてスイッチを押すだけで精密射撃をすることができる。こちらの動画では12歳の女の子がTrackingPointを使用して1000ヤード(900メートル)の狙撃を成功させている。 新聞や軍事系メディアはその火力を、そしてIT系・技術系のメディアは「Linux搭載ライフル」としてこぞって取り上げ、TrackingPoint社は一躍その名をあげた。しかし2015年5月、順風満帆と思われていた同社はWebサイトに「財政的困難のため」と掲載し、新規受注を停止した。 この転落の裏には何があったのだろうか。元従業員達の証言
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