今回は前回のチップフェライトビーズに続いてチップ三端子コンデンサの使用上の注意やノウハウの紹介です。 1. チップ三端子コンデンサを多層基板に実装する際の注意 チップ三端子コンデンサは通常の二端子コンデンサと比べてグランド端子のインピーダンスが低いのが特長で、これが高周波ノイズ除去性能のポイントとなっています。この特長を引き出すためにはこれを実装するパターン設計に注意する必要があり、グランド側のパターンをできるだけ太く短く設計します。多層基板に実装する場合も同様の考え方が適用できます。 図1は多層基板において、三端子コンデンサの実装方法を変えてGND層との接続状態を変化させてノイズ除去効果の違いを調べた例です。この例ではGND層はマイコンを実装した面と反対側に近いところに置かれています。Aの例ではマイコン実装面と反対側の、GND層に近い側に三端子コンデンサを実装して、GND層との間の接続を