蔚山科学技術大学校の研究グループは、ハンドスピナーの原理を応用して、手動で尿路感染症の診断と抗菌薬感受性検査を高感度かつ迅速に行える手法を開発した。研究成果は、『Nature Biomedical Engineering』誌に2020年5月18日付で掲載されている。 患者のそばで臨床検査や診断をするポイントオブケアのための装置は、その場で正確かつ迅速に診断できることが必要だ。特に、電源や医療スタッフが不足しているような限られた環境で使用するためには、安価で、操作が容易で、丈夫で、シンプルな装置でなければならない。 今回研究グループは、おもちゃのハンドスピナーにヒントを得て、1mlの尿原液を5分でろ過できる診断用ハンドスピナー(Dx-FS)を開発した。手動で1~2回転させるだけで100倍に濃縮でき、細胞培養することなく肉眼で病原体を検出、同定できる。 Dx-FSが目詰まりすることなく素早く病