森友問題の争点は真相を外してしまうのではないか? この小論を書こうと思ったのは、私が霞が関にいた経験から、この問題について争われていることが、どうも真相からズレているのではないかと思ったからである。 野党は、安倍内閣を退陣に追い込み、自民党優位の体制に打撃を与えたいので、このような文書の改ざんを役人が自分たちの判断だけで行うことはありえない、文書の書き換えに安倍総理以下の政治的な関与があったに違いないとして、と攻勢をかけている。 一方、安倍政権や財務省としては、文書の書き換えに政権幹部の指示はなく、当時の佐川理財局長の国会での答弁と実際の経緯が異なることを心配した理財局の担当者が文書を書き換えたか、佐川氏が書き換えを命じたというラインで問題の幕引きをしたいということだろう。つまり佐川氏に責任を負わせるというシナリオである。 野党もマスコミも誰が文書の書き換えを命じたのかが、真相解明に不可欠