京都府舞鶴市で開かれた大相撲の巡業で、あいさつ中に土俵で倒れた同市の多々見(たたみ)良三市長(67)に心臓マッサージをしていた女性たちに、行司がマイク放送で「土俵から降りてください」と求めた対応が批判をあびている。主催した実行委員会の幹部によると、女性は看護師らだった。大相撲は「女人禁制」の伝統があるが、相撲協会も不適切な対応だったと認めた。 会場にいた巡業の勧進元(主催者)で、前綾部市長の四方八洲男(しかたやすお)さん(78)は「人命かしきたりかと問われれば、ちゅうちょなく人命。あのときの行動はなかなかできるものではない。立派だ」とたたえた。さらに、「染みついたしきたりにより反射的にああいうアナウンスをしたのだろうが、女性の相撲ファンも増えている。しきたりを見直す、前向きなきっかけにしてはどうか」と提案した。 実行委は5日午後、心臓マッサージの中心になった女性に感謝状を贈りたいと連絡した