IOCが認定基準緩和 2020年の東京で、性別変更をした選手が初めて五輪に出場する可能性が広がっている。国際オリンピック委員会(IOC)が性的指向による差別を禁じ、競技者の性別認定基準を緩和した。しかし、日本国内の対応は進んでおらず、情報も不足している。 米コロラド州コロラドスプリングスに住むジリアン・ベアデンさん(38)は東京五輪の自転車女子ロードで米国代表を目指す。「またレースに出られるとは思ってもいなかった。五輪出場は子どもの頃からの夢。あきらめない」 12年まで男子で活躍した。プロ契約の話もあった。だが、性自認は女性。「うそをついて生きる自分」がいた。競技への意欲が消え、自殺も考えた。だが、妻と2人の幼い子どもがいる。14年、女性になることを決めた。妻は決断を受け入れてくれた。 ホルモン治療を始め、健康のために自転車の練習を再開した。IOCが性別変更した選手の五輪出場条件を緩和した