中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 みなさま、新年明けまして、おめでとうございます! 僕は、30日に2013年の仕事をすべて終了(p400の書籍原稿を完成!)。今は、カミサンの実家で過ごしています。とはいえ、TAKUZO、KENZOがおりますので、そりゃもうご想像にお任せするとして、新年早々、割と忙しく過ごしています。 ▼ 個人的な話で恐縮ですが(いきなりマジになる!)、新年ですので、今年の抱負を述べさせて頂きます。 今年の研究テーマは「Expanding(拡張)」にしようと思っています。 これまで行ってきた研究を「足がかり」にしつつ、さらに発展させながら、未だ研究を行っていない対象、領域、時間へと、研究を「拡張」しようと思っています。 今年は「拡張
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 究極的にシンプルに述べるならば「育てること」とは「待つこと」です。 「できるかもしれないし、できないかもしれない、危なっかしい人」を対象にして、「少し高めの課題」を設定し、彼 / 彼女が試行錯誤しているプロセスを「待つこと」。 待って、待って、待ちこがれて。 まだか、まだか、と催促したくなることを押さえて、待つこと。 こうすればいいじゃないか、と直接手をくだすことを待つこと。 自分だったら、君の3分の1の時間でできる、と小言のひとつも言いたくなることを待つこと。 待って、待って、待ちこがれて。 それでも、まだ来ぬ反応に、待ちくたびれて。 ▼ もちろん、育てることは「待つ」だけでは可能になりません。育てるためには、フ
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 僕の場合、仕事柄といいましょうか、研究の性格上といいましょうか、実務担当者・マネジャーをとわず、いわゆるビジネスパーソンなどを対象に、研修やセミナーなどで、お話しする機会が、たまにあります。 あまりに多忙で、かつ、教育研究・学内業務を最優先しなければならないことから、ご依頼のほとんどはお断りせざるをえない状況が続いていますが(大変申し訳なく思っております)、でも、大学教員としては、おそらく、一般のビジネスパーソンの方にお話しする機会は、少なくない方だと思います。 この10年、そのような生活をしてきて、その中で、様々な失敗を繰り返し、学んだことはたくさんあります。 拙い講演やプレゼンテーションをお聞き頂き、ご迷惑をお
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「どうせ、自分の授業や会議では、メンバーは意見なんか出さないよ」と嘆くときに、ちょっぴり考えてみたいこと:「良質の問いかけ」と「受けとめる勇気」 もう今となっては随分昔のことにように感じられますけれども、「対話」という言葉や、「対話を活かした授業」という考え方が、まだ、今ほど、それほど人口に膾炙していない頃、東京大学の僕たちの部門(僕は教育課程・方法開発部門の長をしております、意外にも、ひそかに、なんつって!)では、他機関と連携し、「ひとつの無謀な挑戦」を試みたことがあります。 当時2010年は、ハーバード大学のマイケル・サンデル先生が、NHKで「ハーバード白熱教室」をやっていらっしゃったときでした。 某企業につと
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、ある学部生さんたち数名が、研究室を訪れました。 曰く、 「わたしたちは、"人材"に関して教育・研究を行う、全く新しい大学院が必要だと思っています。その主張をまとめて、大学に提案をしたいと思います。その資料を充実させるために、ヒアリングに協力してください」 ということでした。 この話は、本学(東京大学)の話ではなく、某私立大学(有名私大)の話でありました。しかし、本学であろうとなかろうと、学生さんが「志」をもって動かれるのはよいことだな、と思いましたし、また、学生さんたちの提案の詳細をお聞きしたかったこともあり、インタビューをお引き受けすることにしました。学生さんたちは、はじめてお会いする方たちでしたが、非常に
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 人材マネジメント業界?、人材育成業界!?(そんな業界あるの?)でよく聞かれる、典型的、かつ、象徴的な「二分法(ダイコトミー)」は、これです。 人は「育てる」のか、「育つ」のか? どっちなんだ、オラオラ? たぶん、今までこの10年で、僕は「3万6000回」くらい、この問いを耳にしてきました(笑)。 居酒屋で、口角泡をとばして議論している様子も耳にしました。 コンセプトをねりあげる会議で、これが議題として持ち出されることもありました。自分の経験を、涙ながらに語る人にも出会いました。 人々を魅了してやまないのが、この「育てる or 育つ」のダイコトミーです。 大人なのに「育てる」のか、「大人は勝手に育つ」のか? どっちな
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、いつものように、大学院生の論文指導をしていました。その院生さんは、ある企業(教育ベンダーさん)との共同研究で、「これまでにはない、新たなコンセプトで研修を開発し、評価を行うという」研究をやっていて、そこで得られたデータを現在分析し、今、学会論文を書いています。 ここで詳細を述べるのは避けますが、この実験(研修)自体は、実際の民間企業で、実際のビジネスパーソン数十名を対象にして行われ、データが取得されました。研修にご参加頂いた皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。 この研究では、いわゆる「実験計画法」を利用した研修効果測定を行い、幸いなことに、望ましい結果を得ることができました。今後
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