「メディアはメッセージである」と1960年代に断言したのは、マーシャル・マクルーハンである。 どういう意味か。それは、個々のメディアの「コンテンツ」以上に、メディアの「形」そのものが、人々の行動を変えてしまう「メッセージ」なのだ、ということである。 例えば、「新聞」というメディアは、毎朝お家に届けられて、朝ごはんを食べながら読んだり、通勤途中で4分の1に折りたたんで読んだり、という「メディア消費」がされた。まず、「自宅に宅配される」という「形」によって、「新聞」は私たちの「行動」を変えている。 新聞は、でっかい紙を十数枚重ねて、折りたたまれた紙の束として、渡される。そこに様々なサイズの記事が、大きな見出しとともに載っている。私たちは新聞を読むとき、バッサバッサとこの大きな紙をめくり、全体をざっと見渡し、自分の目についた見出しを拾い出し、その記事に目を通す。目につくのは、普段から仕事や趣味な