■「見えない家電製品」の発想 テレビは1日何時間消されているか。こんな発想や調査からテレビを開発したら、どのようなテレビができあがるだろうか。冷蔵庫のドアは1日何時間閉じられているか。見えない空気を出すエアコンの室内機は果たして必要なのだろうか。製品の価値は必ずしも使われているときの価値だけではない。 その一番良い例が、海外の家電量販店の店頭である。なぜなら、実際に使われていない状況で陳列されているのだから、消されているテレビの技術力が販売に最も大きくかかわってくる。世界中で製品を売りたいなら、まずテレビは消された状態で陳列されていると思った方がいい。洗濯機も、洗濯をしている状態で販売されていることなどない。冷蔵庫もコンセントはつながれていないし、食品も入っていない。それが世界という市場の常識である。 ◆技術は買われて初めて役に立つ さて、技術力に自信たっぷりの日本メーカ