東京国税局の単身者寮を舞台にした偽装請負疑惑で、寮の管理業務を請け負った民間会社4社のうち、少なくとも2社は管理人と正式な労働契約書を交わしていないことが分かった。管理人らは「365日休みがない」と労働環境の劣悪さを訴えており、会社側のずさんな労務管理の実態が浮かんだ。 東京など4都県にある27単身寮のうち、都内にある寮の男性管理人は「会社からは『土日は休み。平日の勤務は朝8時から夜6時まで』と聞いたのに違った」と不満を訴えている。午前6時過ぎに業務が始まり、ごみの分別や清掃、共同風呂の準備などに追われて、最後の巡回が終わるのは午後11時ごろ。土日も巡回や入退寮の立ち会いがあり、急な病人が出れば病院に付きそう。だが、休日などの手当は一切なく、決まった金額の月給が振り込まれるだけだという。 男性は「一年中ずっと休めない。国の機関に従事しているのにこれでいいのか。手当がないのなら、決まった労働