新学習指導要領の説明会で、県教育局が県内すべての小中学校に対し、「学校行事の一環として、歴史や文化を学ぶ目的で靖国神社を訪問してもよい」とする政府答弁書を配布していたことが3日、分かった。加藤裕康県議(自民)の県議会一般質問に高橋史朗県教育委員長が答弁した。「訪問を促す」との指摘もあり、賛否の議論を呼びそうだ。 県義務教育指導課によると、旧文部省は1949年、学校が主催して靖国神社や護国神社、戦没者を祭った神社を訪問してはならないとする事務次官通達を出した。だが、文部科学省は今年6月に開かれた都道府県教委向けの新学習指導要領の説明会で、同通達の一部は失効したとする政府答弁書(2008年5月27日付)を配布。 それを受けて、県教育局は7月に開いた小中学校教員を対象とする新指導要領説明会に使う資料として、同答弁書を事前配布した。高橋教育委員長は3日、「高校についても校長会議を通じて周知徹底を図