「やっぱり一人お金入れないやつが居るっぺよ、毎日毎日。」そうおじさんが他の客に愚痴を零すのが耳に入ってくる。ここは近所の弁当屋。 この弁当屋にはいくつもの伝説がある。ここに書くのははばかられるが、どれもパンチが効いている。そして伝説を冗談だと思って弁当屋に行くと、おっちゃんが堂々とタバコを咥えながら出てきて思わず「今日もタバコが美味しいですね」と言いたくなる事請け合いだ。 そんな弁当屋だから、「つくばの人は皆いい人だっぺよ」的な性善説に基づいた「弁当無人販売所」を思いついて実行してしまうのは何ら不思議ではなく、冒頭の愚痴へと繋がってしまうのだった。どのような販売形態かについて言及しておくと、おかずだけが詰められた弁当がいくつも並んでいるのでその中から好みのものを選択、そして自分でホカホカのご飯をジャーからよそう、というものである。因みに、お金は黄色いコップに300YEN。人件費、セキュリテ