テレビのお天気コーナーで、雨雲の動きを説明するのに使われる「レーダー画像」。よく見ると、千葉と茨城の県境付近に二本の直線が延びていることがあります。この直線の真下だけ、雨が降っていないのでしょうか? 気象レーダーは、電波を発射し、雨粒にぶつかって戻ってきた電波を受信する装置です。戻ってくるまでの時間を計ることで、雨が降っている場所がどのくらい遠いのかが分かります。また、戻ってきた電波の強さから、雨の強さを推定することもできます。 日本では一九五四年に気象レーダーの運用が始まり、現在、北海道小樽市から沖縄県の石垣島まで二十カ所に整備されています。レーダーから発射された電波は山などの障害物があると、その先の降水を確認することはできません。このため、二十カ所のレーダーは地形を考えた上で、日本全体をカバーできるように配置されています。 謎の二本線が現れているのは、関東周辺をカバーしている千葉県柏市