近代彫刻界に不滅の金字塔を刻んだ大家・平櫛田中(ひらくしでんちゅう)は、1872(明治5)年に岡山県井原市(当時は後月郡)の田中家に生まれました。数々の大作、作品の制作は、徹底した人間の体への研究と試作の連続で、ため息が出そうな細かな工程です。岡山県井原市の「田中美術館」では、そんな試作品なども見ることができます。そのバイタリティに元気さえもらえます。さあ!パワーをもらいに行きましょう。 平櫛田中(ひらくしでんちゅう:1872-1979)の故郷にある「井原市立 田中美術館」は、昭和44年に「田中館」として開館後、改称、新館の開館などを経て現在に至っています。3階建ての建物で、3階には東京のアトリエが再現されています。このアトリエ、見応えあります。 平櫛田中氏(以降、田中と記述します)は、10歳の時に平櫛家の養子となり、1893(明治26)年に大阪の人形師・中谷省古に彫刻を、満25歳で上京し