ジャニー喜多川氏の性加害問題を見過ごしてきたメディアに批判が向けられています。問題を調査した外部専門家らは「マスメディアの沈黙」が被害拡大の一因となったと指摘しました。東京新聞がこの問題にどう向き合ってきたのか振り返ります。(編集局次長 飯田孝幸)
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東京都の小池百合子知事の定例記者会見が13日開かれた。小池氏は12日のモニタリング会議の際に、専門家から五輪の会場周辺で密集ができていたとの指摘があったことについて「印象論でおっしゃった」と否定し、「エピソードベースではなくエビデンスベースで語ることが重要だ」と強調した。 12日のモニタリング会議では、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「制御不能な状況だ。災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態」と報告。合わせて「感染リスクが高いにも関わらず、オリンピック競技場の周辺や沿道では、大勢の人が集まり、応援する姿が見られた。今一度、屋外であっても密集・密接することは、感染リスクが高いことを啓発する必要がある」などと述べていた。
森喜朗元首相は26日夜、東京都内で開かれた河村建夫元官房長官のパーティーで、衆院議員会館の河村氏事務所にいるベテラン女性秘書に触れ「河村さんの部屋に大変なおばちゃんがいる。女性と言うには、あまりにもお年だ」と述べた。女性蔑視発言で東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を2月に辞めたばかりで、批判が集まりそうだ。 森氏は女性秘書に関し、河村氏よりも古くから議員会館で働いていると紹介。「私が河村さんの所を通ると、その女性が外を見ていて『森さん、ちょっといらっしゃい』と呼ばれて、ああだこうだといろいろご注意を頂いた」とも言及した。 森氏は2月、日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言した。その後撤回したが、国内外の非難がやまず、組織委会長を辞任。後任に橋本聖子前五輪相が選出された。(共同)
菅義偉首相は5日、記者会見を開き、新型コロナ特別措置法に基づいて東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言について、7日の期限を21日まで2週間再延長すると決定した。変異株の懸念が広がっているが、「テレビCMを倍増させる」などと述べ、新たな対策は乏しかった。
新型コロナウイルス感染拡大中の3月、東京都立学校253校(当時)全ての卒業式で「君が代」が斉唱されていたことが、都教育委員会への取材で分かった。同月2日から全国一斉休校となり、飛沫感染を懸念する学校もあったが、実施を求める都教委の指示に従っていた。専門家は「歌わない教職員の処分が繰り返され、合理的な判断ができなくなっている」と指摘する。 (石井紀代美) 都教委は毎年、都立校や区市町村立校から日の丸掲揚や君が代斉唱の「実施状況報告書」を集めている。本紙が入手した2019年度の都立校の報告書によると、今年3月1日から同月下旬までに卒業式を行った中学、高校、特別支援学校など全校が「国歌斉唱した」と回答していた。 都教委の説明などによると、安倍晋三首相が全国一斉休校を打ち出した2月27日までに、自治体から「飛沫感染防止策として歌わないことを考えている」「歌わないと、服務事故扱いになるのか」などの問
悪質なマルチ商法だとして二〇一七年に消費者庁から業務停止命令を受けた暗号資産(仮想通貨)販売会社「48(よつば)ホールディングス」(札幌市中央区)の役員が、「桜を見る会」に出席した際の写真が、組織的に会員勧誘に使われていたことが、関係者の話で分かった。前日に安倍晋三首相の後援会が東京都内で開いた「前夜祭」で、安倍首相夫妻と写った写真も会員間に出回っており、会員は「写真を見せると『すごいね』となり、信用してくれた」と話している。(石井紀代美) 48社は、一五年十二月、新しい仮想通貨だとする「クローバーコイン」の販売を開始。購入した会員が新規会員を勧誘すると報酬が出るマルチ商法だった。「購入すれば一カ月半後には十倍に値上がりする」などとして会員数を伸ばし、一七年七月時点で会員は約三万五千人だった。 本紙の取材に応じた東海地方の女性会員によると、一六年に上位会員が開いたセミナーで、48社役員(当
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、文部科学省内で共有したとみられるメールの写しが新たに見つかった問題で、松野博一文科相は六日午前の会見で、職員が実名で告発するなど、出所が明らかにならない限り、調査をしない考えを示した。 メールは民進党が入手し二日に写しを公表。また、NHKの取材に対し、現役の職員を名乗る男性が文書がメールで共有されたことなどを、匿名で顔を出さずに証言している。会見で、松野氏は「報道があったことは承知しているが、実際にそれが文部科学省の職員から発言があったかどうかについて確認することができないので、それを前提にした質問に答えることは差し控えたい」とした。記者が、「(職員が)実名で顔も出して告発すれば検討するのか」とただすと、「こういったところから出て、ということが明らかになれば、調査に関して対応をしっかり検討する
政府は二十五日、東京電力福島第一原発事故で政府事故調査・検証委員会が政治家や東電関係者らに聴取した記録(調書)のうち、新たに百二十七人分を公開した。当時の規制機関だった経済産業省原子力安全・保安院は、大津波が襲う可能性を認識しながら、組織内の原発推進圧力の影響で、電力会社にきちんと指導しなかった実態が浮かんだ。 保安院の小林勝・耐震安全審査室長の調書によると、二〇〇九年ごろから、東日本大震災と同じクラスの貞観(じょうがん)地震(八六九年)の危険性が保安院内でも問題になっていた。独立行政法人「産業技術総合研究所」の岡村行信活断層・地震研究センター長は、貞観地震が福島第一周辺を襲った痕跡を指摘。自らの調書では「四百~八百年周期で反復していると考えている」と述べた。 岡村氏らの指摘を受け、小林室長らは貞観津波の再来リスクを検討するよう保安院幹部に提案したが、複数の幹部から一〇年に「あまり関わる
米軍岩国基地でプロペラを回転させるオスプレイ。米海兵隊の整備員やパイロットが見守る=7月、山口県岩国市(米軍提供) 【ワシントン共同】1980年代、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの開発計画に国防次官補として関わったローレンス・コーブ氏が1日までに共同通信の取材に応じ、オスプレイの安全性は以前より向上したが、危険であることに変わりはなく、人口密集地に隣接する米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備は「危険を伴い、理解できない」と強い懸念を示した。 米国防総省はオスプレイの安全性を強調しているが、専門家や元米軍幹部らから多くの疑念が指摘されている。開発計画に関わった当時の国防総省高官も不安視していることが裏付けられた形だ。
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