米サンフランシスコ中心部に立つ超高層マンションで沈下と傾斜が確認されてから7年。複数の訴訟が提起され、現代版「ピサの斜塔」と揶揄(やゆ)された物件で、改修工事が佳境を迎えている。これまでの苦闘を振り返る。 「不気味ですよね」。米サンフランシスコの一等地で働く米セールスフォースの社員はこう心配する。 そのはず、同社本社に隣接する超高層マンション「ミレニアム・タワー」が徐々に傾いているからだ。2023年3月時点で、少なくとも垂直方向に46cm沈下し、沈下のばらつきによってマンション頂部で北西方向に74cm分の傾斜が生じている〔写真1〕。
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