オブジェクト指向にもとづくクラス構造を、本来異質なRDBのテーブル構造に対応させることをOR(Object-Relational)マッピングといい、そのための仕掛けがORマッパーである。代表的なものがHibernateやJPAで、これらを使うことは、WEBアプリ界隈では常識といっていいものになっている。しかし、これを業務システム開発で利用するのは、特別な事情がない限りお勧めできない。 ORマッピングの技術は良いものと悪いものとをもたらした。良いものとしては、Ruby on Railsのような生産性の高い開発環境を挙げられる。じっさいRailsは、TwitterやGithubといった優れたサービスの基礎として社会に貢献した。いっぽう、業務システム開発の世界に対しては、ORマッパーはどちらかといえばハタ迷惑な影響ばかりをもたらしたと言わざるを得ない。テーブル構成が比較的単純に済むWEBアプリを