信仰とかにはまるで関心がない。 というか、西洋人も日本人も、宗教というのを、あるいは神というのを、自己の精神の側のパラメーターでどうなるかのような精神現象と見ているのだな、面白い人々だなという感じがする。まあ、率直に言えばということだが。 聖書を自分なりではあるがよく読んだ。新約聖書は旧約聖書のコンテクストをはずすと意味がなくなる。ので、旧約を自分なりではあるがよく読んだ。読んでわかったことは、神とは、そこから逃げ出したくなるようなものであり、罵倒の対象でもあるようなものだ。ヨナの物語は、人が神から逃げる物語だ。処世とは、そういうものだ。 そしてそれらの物語の核心にあるのは、神が人を選ぶということであり、選ばれた人は神を罵倒してもまったくかまわない、そもそも迷惑なことだという当然の権利のようなものだ。ヨブの物語において神は不当ですらある。理不尽といってもいい。ヨブにはそう抗いたてる権利があ