腹を蹴る、給食にゴミを入れる 阿部氏がいじめ相談を受け始めたばかりの、2010年ごろの話だ。関東エリアに住む小学生の息子ケイタ(10歳・仮名)の母親から、事務所に電話が入った。最初の電話は被害者の母親からかかってくることが多いが、「なんだか最近元気がない」、「いじめられているようで心配だ」という漠然としたものがほとんど。この時もそうだった。 「どこで何をされているか、まずは本人にしっかりと聞き取ってもらえますか?」 数日後、母親から折り返しの連絡があった。外傷が残らないように腹などを何度も殴る、給食に髪の毛やゴミを入れられるといった、具体的な状況が見えてきた。数日後、自宅で母親同席のもと、ケイタ本人から聞き取りを行うことにした。 いじめられていたケイタは、純朴な雰囲気のごく普通な子供だった。最初は落ち着かない様子だったが、阿部氏が名刺を手渡すと、かしこまった様子で目を合わせた。 「本人がち
NHKが中継する東京オリンピックの聖火リレーの映像から一時的に音声が消える「異変」があった。4月1日夜、聖火ランナーが長野市内を走っていた時だった。「オリンピックに反対」。沿道で抗議行動をしていた市民の声が一瞬中継に入り込んだ。その直後、中継から音声が消えたのだ。SNS上では、「都合の悪い音声」を消したのではないかとの声が出ている。真相を取材した。【木許はるみ/デジタル報道センター】 聖火リレーの中継は、NHKの「聖火リレーライブストリーミング特設サイト」で見ることができる。この特設サイトは聖火リレーの全日程をライブ中継しており、後からでもほぼ全てのリレーの様子を見ることができる。 NHKによると、国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック・パラリンピック組織委員会とNHKの3者合意に基づき、NHKは聖火リレーのランナーの正面からの映像を単独で撮影している。その映像を組織委にも提供
政府からも厳重な抗議が… 3月12日に放送された日テレの情報番組『スッキリ』で、アイヌ民族を傷つける表現が放映されたことが、局内外で大騒動となっている。 アイヌの女性を取り上げたドキュメンタリー作品の紹介を受け、芸人の脳みそ夫が「この作品とかけまして動物を見つけた時ととく。その心は、あ、犬」と発言したのだ。 放送直後から局にはクレームが殺到し、政府からも厳重な抗議が来るほどに事態は発展した。脳みそ夫も「勉強不足を痛感」とSNSに直筆文書を公開して謝罪した。 一連の流れを受けて、日テレに不信感を抱く番組関係者は多い。 「実は、問題となった台詞はすべて、番組の担当ディレクターの女性が考えました。最近までADだった番組制作会社の若手です。 台本の中身を見た脳みそ夫は懸念を示していたので、彼女は収録前に社員のAプロデューサーに連絡をして判断を仰ぎました。しかし、A氏は何の対応も取らなかった。結果的
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