「希望の歌」を歌うライブハウス「ソープオペラクラシックス梅田」の片山行茂社長=大阪市北区で2021年2月13日、藤井達也撮影 ウイルスより人間が怖かった――。2020年2月19日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した大阪市北区のライブハウス「ソープオペラクラシックス梅田」(Soc)。46人に感染が広がった店には抗議の電話やメールが殺到し、ツイッターで「#ライブハウスを無くそう」とのつぶやきも拡散された。うつや不眠に悩まされた社長の片山行茂さん(52)を支えたのは「再開してほしい」というファンの励ましだった。 「皆さんの心をつなぎ留めようと作った曲です。足を運んでくださり、心から感謝します」。あれから1年近くが過ぎた21年2月13日の夕方、Socでライブイベントが開かれた。片山さんが体験を基に作詞・作曲した「希望の歌」をギターで弾き、ステージの音楽家6人と歌声を響かせた。