「日本中で一年中サッカーができる環境を」。Jリーグのシーズン移行問題にからめ、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は、雪国のクラブで冬季も使える練習場の整備に補助金を導入する考えを示している。緑の芝生、サッカー専用スタジアム、サポーター文化などを日本に定着させたJリーグの発足から25年。再びサッカーで社会を変えようという声が聞こえてきた。 今の3~11月のJリーグを、7月から翌年5月までのシーズンに移行させることが検討されている。主な目的は、「日欧間の選手の移籍活性化」「日本代表の強化日程の確保」。だが、真冬に試合を行うことが難しいと主張する雪国のクラブを中心に、シーズン移行は反発が強い。それならばと、田嶋会長が打ち出したのが、雪国で一年中サッカーができるようにするという案だ。 このアイデアに反応したのがJ1札幌だ。札幌ドームがあるが、屋外で養生する芝をドーム内に移動させる仕組みで、試合に使える