ブックマーク / katukawa.com (14)

  • マグロの国際会議で日本がフルボッコにされたようです - 勝川俊雄公式サイト

    大変なことになりました。マグロの国際会議で日がフルボッコにされたようです。 12月5日~9日に、フィジーで西太平洋のカツオやマグロの漁業管理を議論する国際会議WCPFCが開催されました。そのなかで、クロマグロの決議が前代未聞の紛糾をした模様です。 クロマグロについては日が中心となり、北小委員会という独立した組織で協議した内容を会議で承認することになっています。北小委員会は、議長も事務局も科学委員も全部日が仕切っています。これまでのWCPFCでは、日が北小委員会を仕切って決めたことが、ほぼ自動的にWCPFC会議で承認される仕組みになっていました。 今年の北小委員会では、米国が中長期的な回復計画をたてようと提案したのに対して、過去最低の稚魚の加入が3年連続しない限り漁獲にブレーキをかけないという日が対立し、新たな規制が何ら合意できませんでした(詳しくはこちらをご覧ください)。この

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    watermaze 2016/12/10
  • 日本のクロマグロ規制見送り提案が見送られたようです - 勝川俊雄公式サイト

    クロマグロの国際会議が終わったようですね。早くも記事がでてきたので、内容について解説します。 クロマグロ漁獲規制見送り 日案など通らず クロマグロの資源管理を議論する国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」の小委員会が2日、閉幕した。日側の提案した漁獲規制措置に対して米国などが反発、採用は見送られ、来年以降に継続して検討する見通しになった。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ02H0J_S6A900C1EAF000/?dg=1 まずは、米国が提案している長期目標について解説します。 米国は2030年までに13万トンまで回復させるという長期目標を定めて、みんなで努力しようと提案をしています。これはごく普通の漁獲規制の考え方ですね。これに猛反発しているのが日です。 日は、長期的な目標水準を設定せずに、魚が減ったら、その分だけ管理目標

    日本のクロマグロ規制見送り提案が見送られたようです - 勝川俊雄公式サイト
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    watermaze 2016/09/03
  • クロマグロの国際交渉を分析:日本のジャイアン外交が韓国とメキシコを力でねじ伏せた - 勝川俊雄公式サイト

    の提案が14522㌧に対して、メキシコの提案だと12800㌧になる。 日の半減提案よりも、メキシコの25%削減提案の方が厳しい内容だったのだ なんで、こんなおかしなことになるかというと、基準年が違うのと、メキシコの提案は成魚を含むのがポイントです。 次に国別の漁獲量の削減幅を見てみよう。漁獲量が多いのは日。次にメキシコと韓国。米国と台湾も漁獲をしているが量は微々たるものなので、主要な三国について見ていこう。 ここ十年で、日は漁獲を減らし、韓国とメキシコが漁獲量を増やしている。昔を基準に持ってくることは、日にとって好都合なのだ。最近の漁獲量(赤)と日提案(緑)を比較したときに、日はほぼ横ばいだが、韓国とメキシコは激減している。日提案は、ここ10年で、未成魚の漁獲量が増えた国に厳しい内容なのだ。 2010-2012年の平均漁獲量を1とした場合の、日提案とメキシコ提案の漁獲量

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    watermaze 2014/11/07
  • 日本メディアはIUCNのウナギレッドリスト掲載をどう報じたか - 勝川俊雄公式サイト

    日経新聞 2014/6/12 21:53 ニホンウナギ、外・小売りに波紋 絶滅危惧種に http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ120HQ_S4A610C1TI0000/ 世界の科学者で組織する国際自然保護連合(IUCN、スイス)が、絶滅の恐れがある野生動物を指定する「レッドリスト」にニホンウナギを加えた波紋が、外業者などの間で広がっている。野生動物の国際取引を規制するワシントン条約が保護対策の参考にしており、将来、輸入が制限される可能性がある。ここ数年、卸値の上昇で消費者離れが進んでおり、一段の高値を招きかねない決定に困惑している。 資源の問題には触れず、規制のせいで市場が縮小し、業者が困惑しているという内容。ウナギ市場の縮小というグラフがあるが、日のウナギ市場が縮小しているのは規制をしているからでは無く、無規制に獲ってべてきたから資源が無くな

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    watermaze 2014/06/13
  • ウナギを食べ続けたいなら、ワシントン条約を歓迎すべきである - 勝川俊雄公式サイト

    ニホンウナギがIUCNの絶滅危惧種に指定されて、ワシントン条約で規制される可能性が高まってきた。日のメディアは、「ウナギの値段が高くなる」と危機感を煽っているのだが、当にそうだろうか。そもそもウナギが高くなったのは、十分な規制が無いまま漁獲が拡大し、日人がべ尽くしてしまったからである。つまり、無規制の結果なのだ。無規制の状態が今後も続けば、漁獲は更に減少し、値段は高くなるだろう。もし、ウナギ資源・文化の存続には、何らかの規制が必要なのは明白である。 ワシントン条約でウナギがべられなくなるのか? ワシントン条約には、付属書I、II、IIIがある。 付属書Iは当に危機的な状況にある種(ジャイアントパンダやゴリラなど)を守るための枠組みで、学術目的以外の輸出入は原則禁止。ということで、ここにカテゴライズされると、輸入ウナギはべられなくなるだろう。しかし、ニホンウナギがいきなり付属

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    watermaze 2014/06/11
  • ノルウェーの小規模漁村の高齢化の話 - 勝川俊雄公式サイト

    先週、19歳の若者から、手紙が届いた。漁村で生まれ育った彼は、子供の頃から祖父・父の後を継いで漁業をするのが夢だったという。高校を出たら漁業を継ぐつもりだったが、「漁業には先が無いから」と両親に反対され、大学に通っているそうだ。漁業の夢を捨てきれずに、自分でいろいろ調べた結果、俺のに出会い、「資源管理をすれば、自分も漁業で生活できるようになるかを知りたい」という手紙を書いたのである。この手紙を読んで、俺は申し訳ない気持ちで一杯になった。我々日の大人たちが、構造的な問題から逃避してきた結果として、若者の夢が奪われているのである。もし、彼がノルウェーに生まれていたら、何も悩むこと無く、漁業を継いで豊かな生活を送ることができたはずだ。日とノルウェーで、なぜこのような差が生じるのだろうか。 ノルウェーの小規模漁村の現状 先週、ノルウェーの漁業副大臣が来日したのに併せて、日・ノルウェーマリン

    ノルウェーの小規模漁村の高齢化の話 - 勝川俊雄公式サイト
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    watermaze 2014/06/09
  • 政策の転換で、米国漁業は復活した。で、日本はどうするの? - 勝川俊雄公式サイト

    青い空!! 青い海!! 今年も、米国カリフォルニア州のモントレーで行われる持続的な水産物消費促進のためのイベント Cooking for solutionsに参加してきました。 持続的な水産物消費を力強く応援している米国のモントレー水族館では、毎年、Cooking for solutionsというイベントを開いている。消費者が持続的な水産物を選んでべることで問題解決をしようというイベントだ。去年に引き続き、今年も、イベントに参加してきた。 日で、「持続性」とか「消費者運動」とかいうと、気の滅入る話を勉強したうえで、「あれ駄目、これ駄目」とお説教されるような印象なんだけど、Cooking for Solutionsは、「持続的なシーフードをべて、盛り上がろうぜ!」というノリで、カリフォルニアの日差しのごとく、明るく、楽しいお祭りなのです。詳しくはリンク先を見てください。 Cooking

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    watermaze 2014/05/19
  • 勝川俊雄公式サイト - シラスウナギの豊漁報道の異常性

    去年は、シラスウナギの不漁が社会的な問題になりました。今年は一転して、楽観的な報道が相次いでいます。 「ウナギ稚魚価格、昨年の4分の1 漁獲量が大幅増」(日経新聞 2/4) 「シラスウナギ豊漁の気配 うな重お手ごろはまだ先?」(中日新聞1/31) 「シラスウナギ漁回復の兆し」(読売新聞 2/23) ウナギ稚魚「やっと正常」…豊漁で値下がり期待(読売新聞 3/1) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140301-OYT1T00709.htm これらの報道に対する読者のリアクションは、おおむね好意的 嬉しいなあ~~!\(^^)/ 値上げを我慢してくれた鰻屋さんにも感謝。 うなぎ好きにとってはうれしいニュース! 是非値下がりして欲しい、『うなぎをがっつりべたい!!』ですヽ(;´Д`)ノー 一部で心配をする声もありました。 これを機に増やさないと絶

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    watermaze 2014/03/02
  • 東京オリンピックで、国産魚を提供できない可能性について - 勝川俊雄公式サイト

    ソチオリンピックが終わりましたね。2020年の東京オリンピックのホスト国として、考えておかないといけない問題があります。今のままだと、オリンピックで日の魚を提供できない可能性があるのです。 実は、五輪でも水産物の持続性が問われる時代になっています。ロンドン以降の五輪では、ホスト国が提供する水産物は、持続的な漁業で獲られたことが認証されたエコラベル製品に限られています。すでに、リオ五輪では、大会で提供される1400万に含まれる水産物全てを、MSCとASCのエコラベル認証取得品のみにすると宣言しています。 Rio 2016 Olympics to Serve Sustainable Seafood According to the memorandums of understanding (MOUs) between the Rio 2016 Organizing Committee fo

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    watermaze 2014/02/24
  • 世界銀行レポート FISH TO 2030:世界の漁業は成長し、日本漁業のみが縮小する - 勝川俊雄公式サイト

    Home > 世界の漁業 | 成長する世界の漁業 | 漁業国益論 > 世界銀行レポート FISH TO 2030:世界の漁業は成長し、日漁業のみが縮小する Newer Older 世界銀行が、「2030年までの漁業と養殖業の見通し」についてのレポートを公開しました(プレスリリース)。この102ページからなるレポートは、IMPACTというモデルを使って、2030年までの世界の天然魚・養殖魚の生産・消費・貿易を予測したものです。世界の漁業と日の漁業の未来を考える上でなかなかおもしろい資料なので、キーとなる図表を引用しながら、読み解いていきます。このエントリの図は、ことわりがないかぎり、このレポートからの引用です。 PDFをこちらからダウンロードできます。 世界と日の漁業生産の動向(過去から現在まで) 下のFIGURE 1.2は、1984-2009年の世界の用水産物の生産量を示した図です

    世界銀行レポート FISH TO 2030:世界の漁業は成長し、日本漁業のみが縮小する - 勝川俊雄公式サイト
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    watermaze 2014/02/17
  • 水産養殖は、世界では成長産業、日本では衰退産業 - 勝川俊雄公式サイト

    では1970年代から、「これからは養殖の時代だ」と言われ、作り育てる漁業のために多額の公的資金を投じてきました。しかし、残念なことに、日の水産養殖業は生産性は低く、縮小傾向です。逆に世界に目を向けると、水産養殖業は急激に成長しています。FAOの統計をつかって、日の養殖生産のトレンドが、世界からいかに乖離しているかを見てみましょう。 養殖生産量のトレンド 下の図は、大陸別の養殖生産(重量)を1995年の水準で基準化したものです。どこの大陸でも養殖業の生産は順調に伸びているのですが、伸び率は途上国の方が高くなっているようです。アフリカは急激に伸びているのですが、元が少ないので絶対量はそれほど多くありません。絶対量が多いのは中国を含むアジアです。 養殖生産金額のトレンド 次に生産金額を見てみましょう。やはりアフリカがぶっちぎりですね。また、世界的に魚価が上がっているので、生産量よりも生産

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    watermaze 2014/02/14
  • The Coveの感想:これはやばい - 勝川俊雄公式サイト

    映画の感想 「かわいいイルカちゃんを殺す悪い奴らと闘う、僕ら正義の保護団体」というシンプルなメッセージ。「悪い奴は明らか、問題も明らか。あとは実力行使でやめさせるだけ」、ということだ。同じドキュメンタリーでも、べることの意味を問いかけるOur daily bread(邦題:いのちのべかた )と比較すると、メッセージの質は低い。しかし、わかりやすさという点では、良くできている。 エンターテイメントとしても、一級だ。世界一のビルを上る男とか、ジオラマ作成専門家とか、いろいろな特技を持った人間が協力してミッションを行うストーリーは単純明快でアメリカン。悪者にされた日人にしてみれば、かなり不愉快な映画であります。この映画によって、日人のイメージは確実に悪くなりますね。The Coveの内容についてはこちらのサイトが詳しいです。 この映画の価値を決定づけるのは、画像のインパクト。海で大量のイ

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    watermaze 2014/01/21
  • 宮城県復興特区における漁民の自治の侵害について - 勝川俊雄公式サイト

    宮城県が復興庁に申請していた「水産業復興特区(水産特区)」について、所管の水産庁は、 1)地元漁民のみでは養殖業の再開が困難である 2)地元漁民の生業の維持 3)他の漁業との協調に支障を及ぼさない という要件を満たすと判断し、昨年4月にゴーサインをだした。これをうけて、復興庁は昨年4月23日付で、宮城県が申請していた水産特区を認定した。そして、今年の9月の漁業権の一斉更新によって、水産特区に申請をしていた有限責任会社「桃浦かき生産者合同会社(桃浦LLC)」が漁業権を得ることになった。漁業震災から、2年半が経過して、ようやくの船出である。一方で、未だに宮城県漁協は、特区に対して反対の姿勢を崩していない。 特区に関して、多くのメディアは批判的な報道を繰り返してきた。たとえば、これを読んでほしい。 視点・論点 「漁業再生」 これに対して、漁民らは漁場利用の秩序が乱れると猛反発しました。 水産特区

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    watermaze 2014/01/02
    農業や漁業関係者は国や企業に虐げられる可哀想な存在という固定観念から逃れられないのだろう。うなぎ関係の報道なんか即刻禁漁にしなきゃいけない状況なのに関係者の苦労話になっているし。
  • 予定通り、北海道日本海側のスケトウダラ資源が減少し、漁業が消滅の危機 - 勝川俊雄公式サイト

    北海道海側のスケトウダラが激減しています スケトウダラは、北海道で重要な水産資源の一つであり、ニシンがほぼ消滅した現在は、スケトウダラに依存した漁村も多い。同じスケトウダラでも、産卵場や生育場所が異なる複数の群れが存在し、それを「系群」と呼びます。日周辺には、 太平洋系群 日海北部系群 根室海峡系群 オホーツク海南部系群 の4つのスケトウダラの系群があります。このうち日海北部系群の資源が極度に悪化しているのです。 資源量が減って、漁獲割合が上がる? 漁業資源の状態は、独立行政法人 水産総合研究センターによって、まとめられています。 http://abchan.job.affrc.go.jp/digests24/html/2410.html 1990年代後半から資源が直線的に減少し、底引き網、延縄ともに撤退が相次いでいます。1997年から、国によって漁獲枠が設定されて、漁業者がそれ

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    watermaze 2013/03/30
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