東日本大震災による液状化現象は、千葉県北西部の我孫子市でも発生した。 家屋の全壊は118棟(1日現在)に上り、県内では津波被害の大きかった旭市(427棟)に次いで2番目に多かった。被災地区の約半分は、我孫子市の液状化危険度マップで「対象外」とされており、市は液状化対策の見直しを迫られることになりそうだ。 液状化被害は、市の東端部の布佐・都地区のうち、利根川沿いの同市布佐一丁目、布佐、都の約10ヘクタールに集中していた。地震直後は、地中から水や砂があふれ出て道路が水浸しになり、上下水道や電気も止まった。多くの家屋が地中に数十センチから1メートル沈んで傾き、電柱や信号、ポスト、ブロック塀が倒れたり傾くなどした。 同市都の加藤昭さん(83)は「家が沈んで畳から砂が出てきておっかなかった。外に水があふれ玄関に入ってきたので、必死にくみ出した」と振り返る。 市災害対策本部によると、この一帯は1870