ポイント イオンビーム照射による突然変異法1)により、放射性セシウム2)を吸収しにくいコシヒカリ(Cs低吸収コシヒカリ)の開発に成功しました。 Cs低吸収コシヒカリは、イネの耐塩性に関わるタンパク質リン酸化酵素遺伝子(OsSOS2)3)に変異が生じたことで、根のセシウム吸収が抑制されました。 この結果、Cs低吸収コシヒカリでは、コメの放射性セシウム濃度が半減しました。 Cs低吸収コシヒカリの利用は、コメの放射性セシウム濃度を長期にわたり低減させる技術として期待されます。 概要 農地土壌から作物への放射性セシウムの移行を低減するために、水稲では、カリ肥料の増肥(カリ増肥4))が効果的な対策として実施されています。一方、長期にわたって、省力的かつ低コストで行える新たな低減対策も生産現場から求められています。 そこで農研機構は、イオンビーム照射による突然変異法により、放射性セシウムを吸収しにくい