オカルトの時代 「オカルト」と呼ばれるものがある。 超能力、超常現象、偽史、陰謀論、宇宙人……挙げていけばきりがない。 いま四十代のおれが思い出すに、小学校にだれかが心霊写真の本を持ってきては、皆でもりあがったものだ。 まだデジカメもインターネットもなかった時代、テレビでもそんな番組はたくさんあった。 転機になったのはオウム真理教が引き起こしたテロであろう。 それ以後、テレビから心霊番組や超常現象ものが減ったように思える。 今ではほとんどなくなったような気がする。 「思える」、「気がする」というのは、べつに昔と今のテレビ欄をきちんと調査・比較したわけじゃないからだ。 だが、まあ同世代の人なら納得できるんじゃないかな、と思う。 とはいえ、この社会からオカルトが消えたのか? ぜんぜん消えていない。いや、雑誌『ムー』や東スポがある、と言いたいわけじゃない。 インターネットという媒体によって、昔の