人工知能についてどういう風に考えるべきかということをときどき考える。人間の仕事を奪うとか、人間には思いもよらないような解決の仕方を発見するとか、あるいは人間の存亡を脅かすのではないかなど、いろいろな語られ方をしているが、そのどれもが自分にはいまいちピンとこないような感覚があった。人工知能に対する懸念を表面する人間としてしばしば取り上げられるのはビル・ゲイツとホーキング博士、イーロン・マスクの3人だろうか。少し調べてみたところ、どうも彼らの懸念の根拠になっていそうなのがニック・ボストロム(Nick Bostrom)の"Superintelligence"(未邦訳)で、これは去年手に入れて初めの何ページかを読んで以来、止まってしまっている。副題が”Paths, Dangers, Strategies”(経路、危機、戦略)であることからもわかる通り、人工知能の危険性を意識していることが伺える。邦